犬の尿検査を自宅で!?
昔から尿や便を見ることで細かな体調を人間は様々な病気の予兆を発見したり、栄養のバランスを判断したりしてきました。
犬についても同じ事がいえます。動物病院で尿検査をされる方が多いとは思いますが、自宅でも主人が犬の健康状態を知るために尿検査をしてあげることができます。
犬の尿の取り方
室内犬でシートにおしっこをさせている方は簡単に尿の色をみることができます。色付きのシートが多いですが血尿やわずかな色の違いがわかりにくくなってしまうので白色のシートを選びましょう。
散歩時にしかおしっこをしない犬もいます。紙コップなどに割り箸をくっつけて使い捨てできるひしゃくのようなものを作れば簡単に採尿することができます。月に一度程度でも良いので定期的に尿をみてあげましょう。
便は散歩に行った時にとったものを観察することができるので簡単に採取できますね。
尿のチェックポイント
色が薄い | 水を飲み過ぎいる。腎臓からの尿生成が多い。 |
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色が黄色い | 水が足りない。黄疸が出ている。ビタミン剤の投与の影響 |
色が赤い | 血尿。血色素尿 |
色が焦げ茶 | 腎臓から膀胱のどこかで出血していて、しかも時間が経っている。 |
にごっている | 雑菌の繁殖。粉状の尿結石。炎症によるたんぱく産物が混ざっている |
腐敗臭がする | 雑菌が繁殖している |
少量の尿を頻繁にする | 膀胱炎を引き起こしている |
勢いが弱い | 結石や腫瘍で流路が塞がれている |
臼杵新 著「イヌを長生きさせる50の秘訣」ソフトバンク クリエイティブ株式会社、2009年より
便のチェックポイント
色が薄い | 下痢気味で水分が多いと引き伸ばされて便が薄く見える。胆汁が十分に出ていない |
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色が茶色い | 食べ物の変化 |
色が黒い | 胃〜小腸などの消化管の上流で出血がある鉄分が豊富な食物を与えた |
色が真っ赤 | 大腸〜肛門などの消化管の下流で出血がある |
硬すぎる | 水分が不足している便秘で大腸に長い間とどまっていた |
下痢 | 腸のトラブル全般 |
時間がかかる | 下痢と便秘の両方に見られる。大腸腫瘍の可能性も |
臼杵新 著「イヌを長生きさせる50の秘訣」ソフトバンク クリエイティブ株式会社、2009年より
頻繁には観察しなくても大丈夫ですが定期的にしっかり観察してあげてください。尿や便は体調や内蔵の状態を調べるのには最適です。
内蔵疾患などを早期に発見してあげれば犬の死亡率はぐんと下がります。愛犬と長く健康で一緒に過ごすために自分で尿検査しておくことはとても大事なことです。
まとめ
- 内蔵疾患などを早期に発見するためにも愛犬の尿、便をしっかり観察してあげましょう。