犬が水を飲み過ぎていたら
いつもよりも愛犬が水を飲み過ぎているようでしたら何かしら病気になってしまっている可能性があります。
犬が一日に飲む水の量は季節やドッグフードの種類にもよりますが、体重1kgあたり500cc前後と言われています。下痢や嘔吐はないか、体重に変化はないか、おしっこの回数など症状をしっかり確認する必要があります。
未避妊の雌犬に多く見られる病気が子宮蓄膿症です。どういった病気の疑いがあるのか見ていきましょう。
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甲状腺機能亢進症
喉の下あたりにある甲状腺から分泌される甲状腺ホルモンは骨や筋肉、皮膚、内蔵などの働きを促して調整する役割を持っています。この甲状腺ホルモンが過剰に分泌されて全身のエネルギーが消費されてしまう病気を甲状腺機能亢進症といいます。犬には少ない病気ですが愛犬が水を飲み過ぎる時にはこの病気の疑いがあります。
甲状腺機能亢進症の症状
- 食欲が異常に増える
- よく食べるのに痩せていく
- 水を多く飲んでおしっこの量が増える
- 落ち着きがなくなる
甲状腺機能亢進症の治療法
内科治療では、甲状腺ホルモンの合成を阻害する薬を投与して様子を見ていきます。内科的治療で効果が見られない時は外貨的治療で甲状腺を摘出してしまうこともあります。
発症しやすい犬種としてゴールデンレトリバー・ドーベルマン・シュナウザーなどがありますが犬の甲状腺機能亢進症は稀なケースです。
クッシング症候群の可能性
ホルモン異常の一つであるクッシング症候群の症状としても水を多く飲んでしまうケースがあります。クッシング症候群は左右の毛が対象に抜けるなどの症状もあります。高齢犬に多く見られる病気なので異常を感じたら早めに動物病院へ連れて行きましょう。クッシング症候群について
糖尿病の可能性
犬が太ってきて水を多く飲むようになってきた場合は糖尿病を疑ってみましょう。病気が進行していると食べても痩せにくくなるなどの症状も見られます。糖尿病を防ぐためにはおやつを制限したり運動不足にさせない必要があります。肥満に注意しましょう。犬の糖尿病について
子宮蓄膿症の可能性
黄体ホルモン(子宮の黄体から分泌され、妊娠の準備をしたり月経周期を決めるホルモン)が持続的に作用することで子宮の細菌に対する抵抗力が弱まり、細菌が繁殖して子宮に膿が溜まってしまう病気です。未避妊の6歳以降の雌犬に多く発症します。
子宮蓄膿症の症状
- 元気がなくなる
- お腹が膨れる
- 外陰部が腫れたり膿が出てくる
- 発熱している
- 嘔吐を繰り返す
子宮蓄膿症の治療法
膿の溜まった子宮、卵巣の摘出手術をおこなう必要があります。どうしても子宮を摘出したくない場合はホルモン剤と抗生物質などで膿を取り出す処置を行うこともありますが、再発の可能性が高くなってしまいます。病気が進行すると命に関わる可能性も高くなりますので早めの処置が必要となります。
なりやすい犬種としてポメラニアン、コリー、ブルドッグ、セントバーナード、チャウチャウ、ロットワイラーなどがあります。
まとめ
- 水の飲み過ぎは様々な病気の疑いがあります。おしっこの回数、量などの変化に気づくためにも日頃の量と回数をしっかり把握しておきましょう。
- 水の減り方をよく観察しておきましょう。運動後でもないのに水を頻繁に飲んでいるときは注意が必要です。
- 一般的に犬が水を飲む量は1kgあたり50ccです。愛犬が飲む水の量をしっかり把握しておきましょう。